日比谷便り ~スウェーデンデンタルセンター オフィシャルブログ~

患者様、コース受講生、歯科医療関係者への最新情報です。 スウェーデン留学中のスタッフ3名によるヨーロッパ歯科最新情報もお伝えします。

コレクテッドエビデンス vol3 裏話

  • 2013年03月25日
コレクテッドエビデンスが遂に製本されてSDCに届きました。P1060914
左からコレクテッドエビデンス vol. 1, vol. 2, vol. 3。

コレクテッドエビデンスは研修医の頃から購読していましたが、まさか新刊の製作に自分も関わる事が出来るとは夢にも思いませんでした。

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早速棚にならぶVol. 3
ところで、vol. 3のカラーをなぜオレンジ色にしたかわかるか、と弘岡先生に聞かれました。
なぜなんでしょう。
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なぜコレクテッドエビデンスvol. 3 はオレンジ色なんでしょうか。弘岡先生がオレンジのユニフォームを着ているのはなぜなんでしょう。
それは弘岡先生の学位論文に関係してきます。弘岡先生の学位論文は、スウェーデンのGöteborg大学で5人目の学位(Odont.Lic.)の論文だったそうなのですが、当時はまだ論文の表紙のカラーが決まっていなかったそうです。
そこで、Lindhe 教授が弘岡先生に、自分が創刊(1974年)に大きく携わったJournal of Clinical Periodontologyのカラーをとってオレンジ色にする、 とその場で決めたそうです。
それからGöteborg大学の学位論文はオレンジ色になったとか…すごいエピソードです。
ちなみにLindhe 先生はオレンジ好きでJCPのカラーもオレンジに決めたのはLindhe先生だったとか。
JCPのカラーをLindhe先生が決めたなんて…知らなかった。(このカラーは2000年まで採用されることとなります。)
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左から弘岡先生の学位論文、JCP、コレクテッドエビデンス vol. 3 。棚には現在のJCPもおいてあります。
今回の本はそれだけ充実させている、と思ったのでこの色にしたとのこと。
このカラーにはJCPの創刊、Göteborg大学の学位論文などの貴重なエピソードが含まれていたのですね。
ちなみにユニフォームがオレンジ色をしているのはたまたま今日のローテーションがオレンジだっただけです。 

となると、vol. 1, vol. 2 のカラーも由来が気になりますよね!

何となくだそうです… 

コレクテッドエビデンスvol.3〜症例集〜

コレクテッドエビデンスvol3が遂に完成しました!
 
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とにかく写真が多いです。見れば驚くほど写真が充実しています。発売日など詳細はこちら

vol.1.2は臨床に役立つエビデンスを集めたものでしたが、このvol.3は、そのエビデンスを実際にどのように臨床に生かし、またどんな経過をたどっていったのか、という事を解説しています。
これだけエビデンスに基づいた診療を、大量の口腔内写真などの資料とともに、長期経過を追って説明が出来るのは弘岡先生をおいて他にいないのではと思います。
また、東北大学臨床教授である弘岡先生の歯周病学コース受講生であり、東北大学補綴科に所属されている一流の歯科医師(詳しくは本書著者紹介を!)である菅野先生も共著であり、症例集にはフルマウスの技工作業まで載せたものもあります。
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左より菅野先生、弘岡先生。緒言はこちら

フルマウスでのバイトの取り方や、メタル試適、はたまた合着の仕方まで、実に細かく、しかも写真、解説付きで説明されています。(よくこれだけの処置をこれ程細かく写真を取りながら施す事が出来るものです。)


症例は大きくは5つのケースより構成され
①非外科処置
②抗菌療法と矯正治療(広範型侵襲性歯周炎)
③再生療法と歯周補綴
④分岐部病変
⑤歯周インプラント補綴
さらに新たにインプラント周囲病変に関するエビデンスの追加と実症例が治療経過とともに掲載されています。
…これはvol.3とは名ばかりで、本当はvol.3,4,5の合併版と言えるほどの(勝手に僕がいっているだけですが本心です!)充実した内容かと思いますので、ぜひ皆さん、一度お目通しください。

第2回 日本歯周病学会 日本臨床歯周病学会 合同研修会

この度、”第2回 日本歯周病学会関東9大学 日本臨床歯周病学会関東支部合同研修会”  が東京医科歯科大学で行われました。
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とても大きな会場で、マイクも各机に備え付けられているので、質疑応答が非常にスムーズでした。

弘岡先生は会のトリを任され、1時間30分に及ぶ講演を行われました。
いつも弘岡先生が話している事ですが、『虫歯や歯周病にかかるリスクはヒトとして生まれたからには避ける事が出来ないが、インプラント周囲炎はインプラントさえ埋入しなければなる事はない』と最後を締めくくっていました。Save the tooth or place a Implant ?
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人の大きさを比べて頂ければ舞台の大きさがわかると思いますが、かなり広いです。

歯が失われた時、インプラント治療が患者さんに提供できる治療法の1つである事に疑いの余地はないかと思います。しかし、インプラント埋入の選択肢があるからと、患者さんの歯を残す努力を怠ってはいけません。
いくら何百万円とお金をかけてきれいなインプラントを入れたとしても、ご自身の歯に勝る機能を有しているとはとても思えません。同じ費用で10代の頃の歯に戻せると言われたら誰もがもとに戻したいと考えるはずです。
現実時間は巻き戻せませんし、過去に歯を抜かれていた時、もしかしたらその患者さんには、Place a Implant の選択肢しかないのかもしれません。そんな時、インプラント治療が患者さんに与えてくれる利益はとても大きいと思います。
しかし、Save the tooth の選択肢がそこに残されているのなら、歯科医師は全力でその選択肢を求めるべきではないでしょうか。抜いてから後悔しても、時間を巻き戻す事はできないのですから。
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弘岡先生とJournal Clubのメンバー達
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