日比谷便り ~スウェーデンデンタルセンター オフィシャルブログ~

患者様、コース受講生、歯科医療関係者への最新情報です。 スウェーデン留学中のスタッフ3名によるヨーロッパ歯科最新情報もお伝えします。

第2.5話 確かに歴史は繰り返していた

  • 2013年04月30日
先日の石川先生の記事に、TepeのMaria & Andersのお話がありました。

かつて、Maria & Andersは来日された際に、SDCにも訪れてくれました。
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左下:Maria  上:Anders(骨折前) 右下:Dr.Hirooka 
そして衛生士さんであるMariaに、Journal Clubにて講演していただきました。
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Maria & Andersの講演風景。奥に座っているのが石川先生…の様に見えなくもないです。

また日本に来ていただいた際はぜひ、講演していただきたいです。

この時、弘岡先生の還暦の誕生日も近かったため、石川先生が弘岡先生にスウェーデンのサッカーチームのユニフォームをプレゼントしてくれたそうです。 
さっそくユニフォームを着てポーズを決める弘岡先生。
そしてそれを優しく見守るMaria & Anders…お二人の表情を見れば、その人の良さが伝わってきますね。
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後ろを向いてポーズをとっているのが弘岡先生。肩越しに微笑んでいるのがMaria & Anders。

ちなみにこのときのポーズですが、僕はてっきり得点シーンでもイメージしたのかと思っていました。
すみません、未熟者でした。
これはTeam:Cortellini & Tonetti をイメージしたそうです。
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Cortellini & Tonetti。この写真をモチーフにしたそうです。

…さすが弘岡先生、マニアックです…僕もまだまだ勉強が足りませんでした。
 

弘岡秀明歯周病学コース2013 スタート!!

本日より弘岡秀明歯周病学コースが開催致しました。
本年度は問い合わせも多く、受講人数も例年より多いです。
しかし、これでも何人かお受けできず、お断りさせていただいているぐらいです。
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会場にところ狭しと受講生の先生達が座っています。
今回の内容はIntroduction, Biology, Examinationの講義に加え、資料採得の実技指導等がありました。
弘岡先生は絶好調だった様に思います。
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口腔内写真の実技指導。”カメラのヒデ”こと弘岡先生のレクチャー
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本当に資料採得は大切です。いかに規格して必要な範囲を取るのか
人数が多い事は受講される先生方にとってもポジティブな事は多いです。
ひとつには、自分の気づかなかった質問をしてくれる先生がいるからです。 
昔聞いた実験で、1羽の鷹(だったかしら?)に狩りをさせる時、獲物に集団の鳩(30羽くらい?)を用意した場合と、1羽の鳩(いやそもそも兎だったかな?)を用意した場合の狩りの成功率を調べると獲物が1羽だった時の方が鷹の狩りの成功率が高かったそうです。…小学生のときの生物の授業で聞いた話しなので曖昧ですが、結論は確かだったと思います。数が多い分、動きづらく、1羽くらい逃遅れるのもいそうですが、実際には集団で過ごす事によりお互いの死角を補いあっていたという事です。つまり、単独で行動するよりも集団として1つになる事で、お互いを補い、より個々の生存率を高め合って生きているのです。(…それにしてもこれだけ曖昧な事をかいていると、この記事は削除される可能性が高いですね。)
受講生の先生方の目が、耳が、優れた頭脳が、専門分野が多ければ、結果的に集団の理解をより深める事が出来るに違いありません。
そして弘岡先生は今まで何百人もの受講生の前で講義をしてきています。それだけ多くの人々に見てもらい、議論し、向上して来た、この講義はやはりすごいです。聞けば聞くほどすごいと感じます。ぜひ、それを感じ取っていただければと思います。
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入学式。実に楽しそうですね…何を話しているんでしょう?
まだ、コースも始まったばかりで、お互いの事や弘岡先生の事もわからない事は多いかと思いますが、入学式や食事、休み時間など、積極的に話しかけ、議論しやすい雰囲気作りが出来ればと思います。
講義中、質問がしづらければ、休憩中でも弘岡先生に話しかけてみて下さい。とても話し好きなので、聞いてない事までたくさん教えてくれると思います!
まだ弘岡先生に話しかけづらかったら、スタッフでもいいので声をかけてみて下さい。弘岡先生との間に入って話しをするくらい、スタッフであれば誰でも出来ます。
早く打ち解ける事が、よりコースを充実させる秘訣かと思いますし、個人で得しようと思うより、全員で成長しようとした方が不思議とうまくいく様に思います。

これから1年間、よろしくお願い致します! 

第2話 歴史は繰り返す

先日、矯正科のクリニック研修で、スウェーデンの南に位置し、コペンハーゲンと橋でつながる都市 Malmö に行きました。Malmö大学と言えばもちろんポッセルトのバナナです。

弘岡先生の講義でも登場しますし、大学時代の試験で、これを図示して説明しました!
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同僚に、ポッセルトのバナナを知ってるか?と聞いたところ誰も知らないので、本当に歯科医師かと思いましたが、実は、この呼び名は日本を含むごく一部の国でしか通じないようです・・・ 『Posselt’s Envelope (ポッセルトの封筒?)』と言うらしいです。


Malmö大学にも、矯正専門医育成コースがあるので、その見学をしました。 Malmö大学矯正科からは、数々の素晴らしい研究が行われました。例えば、Björkのインプラントを用いたgrowth studyPanchezHansen(イエテボリ大学矯正科の現主任)のHerbst applianceKurolBjerklinの永久歯の異所性萌出, Bondemarkの上顎大臼歯の遠心移動装置などです。私にとっては、博物館に訪れる様な感覚でした。


その後、向かったのがスウェーデンの歯ブラシメーカーの
Tepeの本社工場でした。

社長は私より若くビックリしましたが、もっとビックリしたのが、MariaAndersコンビとの再会でした。Andersは転んで腕を骨折していましたが、歯は守ったぞ、そして磨いているぞと話していました。そして写真を撮る時には、ハイチーズの代わりに、 2010年以来お約束のシカンブラッシーと言って写真を撮ってくれました。腕は折れてもサビついてはいません!

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Yokohama 2010

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Malmö 2012
 

実はこの二人、Journal Club(弘岡先生主宰のスタディーグループ)でも講演して

います。皆様によろしくお伝えくださいとのことでした。

3/31より、スウェーデンはサマータイムが始まり、日本との時差が1時間短くなり7時間になりました。依然、日本とスウェーデンは遠く離れていますが、世の中の狭さを感じる、最低気温が依然マイナスの4月です・・・


第1話 イエテボリ大学矯正科スペシャリスト育成コース

現在Swedenに留学中であるSDCグループの石川先生が記事を書いて下さいました!*

イエテボリ大学矯正科スペシャリスト育成コース
(3年間)に参加してから1年半が経ち、

このプログラムの特徴が分かってきたので、紹介したいと思います。
 

このコースは、スウェーデン国籍を持ち、地元の公立の矯正スペシャリストクリニックに所属するSTと呼ばれる歯科医師7人と、海外から来たPG(Post-graduateの略)と呼ばれる歯科医師5人の12人で構成されています。

座学は、全員同じ講義や論文抄読会などを
受けます。臨床に関しては、STは半分を地元のクリニック、半分を大学のスペシャリストクリニックで経験を積みますが、PG100%を大学で教育されます。

コースの目的がスペシャリストの育成なので、約60%が臨床に割かれますが、それでも40%は座学が占めるところに、科学的思考を大事にするスカンジナビアの教育の特徴を感じました。
また、
1年生には、毎週金曜日に、教科書2冊を使った口頭試問があり、1回の試験範囲が6080ページあったので、全く生きた心地がしませんでした・・・


スウェーデンに来て、苦労したのは勿論
生きた英語ですが、一番慣れるのに苦労したのは例え教授であってもファーストネームで呼び合うことでした。

『Hidde(弘岡先生), come! You can check my patient!』なんて言おうものなら、日本では仕事を失うかも分かりません(弘岡先生なら理解してくれる可能性があるが・・・)。


しかし、スウェーデンで特に素晴らしいなと思う所は、どんな目上の人に対しても自分の意見を率直に言えて、それに関してきちんと議論してくれる所だと思います。
日本では、上司を選ばないと職を失う可能性がありますが、スウェーデンではほぼ全ての人が、後腐れなく議論に応じてくれます。そのおかげで、細かい所にまで理解を得られる事は、教育の在るべき姿と言う印象を受けました
。ちなみに、弘岡先生は議論に付き合ってくれます!
図1

診断、治療計画をスーパーバイザーと他のST/PGとで検証した後、治療上の問題点や起こりうるトラブルを細かく議論する

 

また、スウェーデンでは、23歳以下で、ある程度の歯列不正(オーバージェットが6mm以上など)を持つ方であれば、無料で治療が受けられます。そのため治療を望む患者は多く、約2年のWaiting listがありますが、その中から多種多様な症例を選択することができる事も、このコースの利点であると思います。
今の所、約
120症例を新規で受け持ちました。
図2

クリニックで、スーパーバイザーとのディスカッション
 


2年生になり、少し時間に余裕ができたので、いろいろな事をやってみたいと思います。そして約10年弘岡先生の下で勉強してきた歯周病学、インプラント学にもまだまだ興味がありますので、それらにも明るいOrthodontistを目指して頑張りたいと思います。 

2013年 4月 Journal Club

  • 2013年04月04日
本日2013年度 Journal Club 第1回が開催されました。

内容は以下の通り
Experimentally induced peri-implant mucositis. A clinical study in humans. 
Clin Oral Implants Res. 1994 Dec;5(4):254-9.
Pontoriero RTonelli MPCarnevale GMombelli ANyman SRLang NPUniversity of Berne, School of Dental Medicine, Switzerland.
Long-term prognosis of extensive polyunit cantilevered fixed partial dentures.
J Prosthet Dent. 1991 Oct;66(4):545-52.
Laurell LLundgren DFalk HHugoson ADepartment of Periodontology, Institute for Postgraduate Dental Education, Jönköping, Sweden.
③Case presentation
④Lecture(弘岡先生)

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4月JC例会 風景
2013年度もいよいよ始動です。会員も50人を超え、かなり大きな組織となりました。

平日夜という時間帯なのに、北海道や九州など遠方よりお越しの勉強熱心な先生も多く、そして弘岡先生は前日深夜に沖縄から文字通り飛んで来ての例会参加となっていました。 
抄読会は18:00からなのですが、それまでの間に病院見学に来られる先生も多く、SDCは関係者であふれていました。
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昼休みはJC会員の先生達と日比谷公園でランチ。
 例会の内容①、②に関しては過去の抄録(論文解説)の様にホームページに掲載予定ですので乞うご期待!インプラント周囲粘膜炎と細菌性プラークの相関、広範なカンチレバーブリッジの安定性に関して、論文の紹介と発表者考察を頂く事が出来ました。発表もとてもまとまっていてわかりやすかったので、きっといい抄録が出来るのではないかと思います。

Case presentationは日本歯周病学会専門医である、長野県開業医の宮澤先生にして頂きました。
慢性歯周炎の患者に対する治療、予後、反省点を包み隠さず教えて頂きました。
Journal Clubの特徴の1つに、ケースプレなどはうまくいった事も疑問に思った事も、皆さん包み隠さず話して頂ける事が特徴的だと思います。
弘岡先生でさえ、経過観察中に起こった出来事は隠さずに話してくれます。きっとリーダーがそうしているので、会員の先生方も自然と同じ様に話しが出来るのだと思います。

常にベストを尽くし、100%の成功を目指すのは当たり前の事です。しかし、今回の論文にもありましたが、広範で大掛かりな治療をすれば、いくつかの確率でトラブルは起きるものです。歯科医師はそのトラブルを検討し、次の患者に生かす努力をしなければいけないのだと思います。その積み重ねが、高い成功率を導きだすのでしょう。
事故は付き物ですが、それを隠したり、言い訳にしたりせず、常に研鑽したいですね。

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最後は皆さんで楽しく反省会?
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