日比谷便り ~スウェーデンデンタルセンター オフィシャルブログ~

患者様、コース受講生、歯科医療関係者への最新情報です。 スウェーデン留学中のスタッフ3名によるヨーロッパ歯科最新情報もお伝えします。

2013年 Journal Club 10月

本日はJournal Clubがありました。
今回の内容は下記の通り。

1, 
重度歯周病での歯周再生療法 vs 抜歯後補綴治療 5年臨床試験

2, 統計処理について
3, ケースプレゼンテーション
4, 根分岐部病変に対する非外科処置の効果

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今回もたくさんの先生方がお集まり下さいました。再生療法の発表風景。

今回のJCより、抄読論文は分岐部病変と再生療法にフォーカスしています。

歯周治療の大きな課題として、やはり分岐部病変に如何に対応するのかという事が挙げられると思います。複雑な形態をしていて、治療をする歯科医師、非外科処置や、メインテナンスで管理をする歯科衛生士にも扱いが難しい部位になると思いますが、過去から現在に至るまでの文献を読む事で、どのように対応すべきなのかを検討していきます。今回は分岐部病変に対する非外科処置の効果。果たしてその治療の効果はいかに
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分岐部病変の発表風景。
 
また歯周病は、たとえ感染をコントロールする事が出来たとしても、歯周組織の喪失により結果として良好な予後が期待できないという事も皆さん経験があるかと思います。ならば最初から抜歯をしてしまおう、と考える先生もいらっしゃるかもしれません。しかし、再生療法により歯周組織を取り戻し、長期的な予後を得る事が出来るのならば、時に抜歯の適応症は変えられるのではないでしょうか。

今回は、抜歯が適応とされる歯に対し再生療法を用いる事で保存を試みた歯の予後と、抜歯して補綴処置を行った場合の予後を比較しています。

 

どちらもJournal Clubホームページに抄録を掲載予定です。もし可能ならば、皆さんも原著を読んで、今回発表された先生や弘岡先生の考察と比較してみてください。

 

ケースプレゼンテーションは歯周病学会認定医の先生による症例を発表していただきました。印象的だったのは、ゴールの設定が異なる、というお話です。我々歯科医師の考える最善の治療が、患者さんにとっても最善の選択肢であるかはわかりません。出来る事、出来ない事、わかっている事とわかっていない事を患者さんに提供し、一緒に相談しながら治療をすすめていく方針にはとても共感できました。また、わかっていない事を説明できる先生は、とても勉強している先生の様に思います。矛盾しているようですが、そう感じます。
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症例を発表しながらディスカッション。なにやら楽しそうです。


他には、統計処理に関する講義もありました。統計処理は多くの研究に用いられており、文献を読む上でその理解は避ける事は出来ませんが、難しく、ついつい避けがちじゃありませんか?(そんなことありませんかね!)

そんな難しい統計処理について、Journal Clubの情熱担当である鶴屋先生がわかりやすく講義をして下さいました。

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鶴屋先生の講義。皆さんから好かれ、とても優しいのに、それでいて頼もしく漢らしい先生です。


2013
年最後のJournal Club。忘年会も兼ねて、いつもの様に反省会を行いましたが、皆さんエネルギーに満ちあふれていて(アルコールの影響も否定は出来ない)、参加すると帰りはいつもワクワクしています。(これもアルコールの影響ではないと思います!)

皆様、来年もよろしくお願い致します。

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最後はもちろん反省会。お酒の席ならではの貴重なお話が聞けるかもしれない。



Prof. Sculean 表敬訪問

Sculean教授がお越し下さいました。
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左から弘岡先生、Sculean先生
Sculean教授は、週末に上野のヨシダにてEMDOGAIN®療法に関する講演をされるので、来日されています。そこで、SDCに立ち寄って下さいました。
弘岡先生が EMDOGAIN®を用いた症例をSculean教授に見せると『素晴らしい』と一言。もちろん日本語じゃありませんが…。
そしてすぐさま、PCを机に置き、Hidde(弘岡先生)の為に特別に講演しましょう。 と症例や講義をはじめました。周りのスタッフはびっくりです。Sculean教授はスイス、ベルン大学の教授で超大物。まさかこの場でSculean教授の解説付きで講義が聴けるとは。
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Sculean教授とお互いにディスカッションをする弘岡先生

そして祝日にはSculean教授の講演を聴きにヨシダを訪れました。
弘岡先生はコメンテーターとして招待されています。
会場は超満員で、別室にサテライトのモニターを設け、それでも収まりきらないのでホールにモニターをだし、さらに脇にモニターをもう一台追加する程の大盛況でした。
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会場は満席。
Sculean教授の他にも著名な先生方の講演を聴く事が出来、丸一日のミーティングはとても有意義に過ごす事が出来ました。皆さん、EMDOGAIN®を用いた症例を交えながら、別々の視点でご講演されていたのが印象的でした。
同じベルン大学の教授であるSalvi教授とはまた違い、Sculean教授の講演はとてもダイナミックでした。手術の動画は、3台のカメラを使い、別のアングルから見れる様になっており、非常に勉強になります。そして、臨床だけではなく文献の紹介もとてもおもしろかったです。EMD v.s. GTRや、グラフト材の併用など項目毎に文献を比較し、その結論の根拠を提示して下さいました!
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見て下さい、Sculean教授がお箸使ってます!やはりベルン大学の教授はお箸を持たせても上手でした。

生体に勝る人工材料はありません。歯医者ですから、まずは天然歯を保存する事。その為に、簡単な追加処置で歯周組織を回復してくれるEMDOGAIN®療法は、患者、術者双方にとって非常に魅力的な治療法と言えるのではないでしょうか。

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